開催日時: 2018年10月20日(土)~10月21日(日)
開催場所: 静岡県立朝霧野外活動センター
〒418-0101 静岡県富士宮市根原1番地
Tel:0554-52-0321
http://asagiri.camping.or.jp/
参加者: 合計13名
<内訳>
【宿泊】:男性4名、女性5名、高校生1名、中学生2名、小学生1名
プログラム:
【1日目】
12:30 現地集合・昼食&オリエンテーション
13:30 アクティビティ(1)(ファイヤーセラピー体験)
19:00 夕食
19:30 自由時間(ファイヤーセラピー体験)
23:00 就寝
【2日目】
08:00 朝食
09:00 アクティビティ(2)
12:00 解散
— 1日目 —
12:30 現地集合(オリエンテーション&昼食)集合時は晴れていましたが、次第に雨となり、急遽、炊飯棟で昼食を取ってから自己紹介などを行い交流しました。
今年も参加者同士が話をしながら一緒に昼食を取ることで、早くうちとけました。
昼食は定番の「富士宮焼きそば」。今年もソース味と塩味の2種類でした!
今年のデザートはアップルパイでした。美味しそうに焼きあがりました!
— 2日目 —
08:00 起床朝食は毎年恒例のセルフサンドとベーコンエッグです。
終わりの会の時間まで、さまざまな場所や座り方で語り合う参加者の皆さん!
参加者によるアンケート 11名
とても楽しかった | 89%(91%) |
楽しかった | 11%(9%) |
普通 | 0%(0%) |
あまり楽しくなかった | 0%(0%) |
楽しくなかった | 0%(0%) |
※( )内は2017年 第10回実施時アンケート結果
◎ ダイアログキャンプに参加して心に残ったこと」という質問に対して
「薪ひろい」「焚火」「何もしない」「富士山」「食事」「久しぶりに親子3人での対話や遊び」という言葉から、非日常の場である自然や焚火を前にして活動や食事、自分や家族との対話をすることが心に残った方が多かったようでした。
◎ ダイアログキャンプに参加する前と後ではダイアログキャンプの印象はどのように変わったか」という質問に対して
「体験してみないとわからない」「他者とではなく自分の内面との対話というイメージに変わった」「人と人が対話するものと思い込んでいましたが、もしかしたら自然との対話、自分との対話も含むのかなという印象」という感想から、何もせずに他人や自然、特に自分と対話するキャンプと感じられた方が多いようでした。
◎ ダイアログキャンプに参加したことで自分の内面に変化はありましたかという質問に対して
「自然の中に身を置くことが、どれだけ素晴らしいことか、どんなに解放されるかを知りました」「自分の心と思い切って向き合ってみようという気持ちに自然となっていきました」「自分は自分のままでいい、と改めて思えた」「気持ちがリフレッシュして、心の余裕が生まれます」という言葉から、黙って焚火を見ながら内省する時間が持てて、自分の日常の内側に対して新たな気付きや気持ちがリセットされるような感覚があったと感じられた方がいらしたようでした。
◎ 心理カウンセリングに対して、ダイアログキャンプ参加前と後で認識が変わったのはどの点ですか」という質問に対して
「リスクを負うことへの恐さが少し低減した」「心と身体が今ココにあることが尚、大切だと認識した」「言葉(対話)を通さなくても、静かで安らかな時間と空間を提供されるだけでだいぶ心、気持ちが落着き、何らかの「気づき」を得るきっかけになるのだなあと思いました」「心理カウンセリングとは何かかしこまって行うものだと思っていたが、今回のキャンプのように、もっと気軽に対話する方法もあると知った」「ダイアログキャンプに参加し、敷居が低いと感じることが出来ました」「カウンセラーと接して、心理カウンセリングも身近に感じるようになりました」という感想から、心理カウンセリングに対するイメージが変わり、利用しやすさを感じられ、利用することの効果を実感された方が多数いらしたようです。
◎ 来年も参加したいと思ったかどうか、またその理由も教えてくださいという質問に対して
アンケートにお答えいただいた皆さんが参加したいとのことでした。その理由としては、「非日常の自分を解放できる空間・時間を持つことは素晴らしいので」「もっと、カウンセラーの人と話がしたいと思ったから」「一人になってまっさらな状態でまた自分と向き合いたいので」「焚火の魅力、料理のおいしさ、1日濃密なリフレッシュ体験ができる手段がなかなか他にないので」「この場が心地よく大好きで、ゆっくりと落ち着いた環境で自分の悩みについて真摯に話を聞いてもらえるため」という答えから、日常から離れた自然の中での対話やリフレッシュが出来る場所と考えられた方が多かったようでした。
◎ ダイアログキャンプに参加されたことがない方へお勧めする点はという質問に対して
「焚火の炎をただながめる、自然の音を感じることの大切さ、至福の時間を味わえる点」「ゆっくりと自由な時間を過ごす事ができる」「「炎を見て何もしない1泊2日をすごすことは一味違ったキャンプ体験」「日常で頭を使い過ぎている人に、どんなにぼんやりしていても誰からも責められたりされないよ」「実際キャンプをすると、しなくてはいけないことがあるけれど、ダイアログキャンプでは、100%自由な時間がすごせること」「大自然の中で時を止め、炎を見つめて、自己を見つめてみませんか、もしかしたら忘れていた大事なものに気づくかもしれない」「さわがしい日常と切り離された大自然の中でゆらぐ焚火の火を見ながら、ゆっくり自然を感じたり、自身と向き合ったり、話を聞いてもらえる」という言葉や感想から、日常から離れた非日常の中で様々な体験や体感が出来るところと考えられた方が多かったようでした。
2018年度のダイアログキャンプの実施について参加者へのアンケートとヒアリングの結果から、今年も自然の中や焚火という非日常の体験を印象的に感じた参加者が多く、自分の心のままに行動出来ることの楽しさを見出された方が多かったようでした。このことから多くの参加者が一連のキャンプ活動を通し幼児退行状態に近い体験をされたと推察できます。
次に、キャンプに参加する前と後の印象と内面意識の変容については、ダイアログ(対話)キャンプという言葉から、「対話」という言葉により誰かと話すイメージを持ちやすいようですが、自然や他人との対話を通して、「自分との対話」の場であると気付かれた方が多かったようでした。
このことからも、焚火と対話による内省効果が充分あったことが推察できます。また、今年は小雨から激しい雷雨になり、その後晴天になるなど、開催期間中は、あらゆる自然の天候を体感できる天気でしたので、参加者とスタッフの距離が近い時と、参加者が自由に過ごす事ができる時があり、例年よりじっくり「対話」をする機会があったことも内省効果を高めた要因と思われます。
さらに、日常生活では、自分のことやモノに焦点が当たり易いのですが、今年も焚火を前にして自己内省をする時間をゆっくり持つことで、違った視点で自分に焦点を当てて新たな気づきを得た方が多くいたようでした。このことから、ゲシュタルト療法の「地と図」に象徴されるフォーカシングでの変容の効果があったことが推察できます。
また、「リスクを負うことへの恐さが少し低減した」「心と身体が今ココにあることが尚、大切だと認識した」という体験者の言葉から、心理カウンセリングを受けることと心理カウンセリングの活用効果を感じられた方がいたと推察出来ます。
その他に、「言葉(対話)を通さなくても、静かで安らかな時間と空間を提供されるだけでだいぶ心、気持ちが落着き、何らかの気づきを得るきっかけになるのだなあと思いました」や、来年も参加したいと考えた理由の答えから推察すると、日常生活から非日常である自然の中での活動とカウンセリング(ファイヤーセラピー)の体験と同時に、1/f揺らぎによる自律神経調整機能の活性化及びリラックス効果があることが伺えます。このことから、普段時間に追われている方が、時には自然の中で、「何もしない」時間と「何をしても良い」自由な場を積極的に持つことが、身体と心に必要なことだと感じられるという効果に加え、利害関係のない方と知り合い、色々な経験や価値観を知り・共有出来る場でもあり、時間的・精神的に「ゆとり」が無くなりかけている方にも有効な活動だと思われます。